今年の西日本洋菓子コンテストにて、当店のスタッフが 「優秀賞」 をいただきました。
昨年に続いての受賞ではありますが、本人はもう一歩上を目指していただけに、少し悔しさもあったようです。
とはいえ、審査の点数を見る限り、
昨年より着実に成長しており、あと一歩の差でした。
「次に向けて、何をどうすればいいか」が本人にも明確になったようで、来年が楽しみです。
コンテストに出ることの意味
僕は、「絶対にコンテストに出るべきだ」とは思っていません。
けれど、出場を通して得られるものは本当に多いと感じています。
・求められているものを 感じる力
・それを形にするための 想像力
・自分なりに考え、組み立てていく 思考力
・段取りや時間の管理、 計画性
・課題に対して、ひとつずつ向き合って乗り越えていく 粘り強さ
これらは決してコンテストだけのものではなく、
スポーツでも、仕事でも、人生そのものにも通じてくる「生きる力」だと思うんです。
技術以上に、得てほしいこと
自分の中にある「想い」をイメージし、そのイメージを形にしていく。
その過程で必ず出てくる数々の課題。
そこにどう向き合い、どう乗り越えていくか。
その一つひとつの積み重ねが、
「ただ技術がある」というだけでなく、
自分で考え、行動し、創り出していける人 を育てると思っています。
もちろん、一位をとること、技術を高めていくことも素晴らしいです。
でもそれ以上に、「どう生きていくか」という心構えを育む機会として、
こうしたチャレンジを、
僕はとても大切にしています。
出場者が減ってきた現実
実はここ数年、洋菓子コンテストの出場者数が減少傾向にあります。
その背景には、以下のような事情もあると思います。
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昔ほど“出るのが当たり前”ではなくなった
→ 昔は店舗単位で取り組む文化がありましたが、今は個人の判断に任せる流れが主流に。 -
物価高騰による負担増
→ 材料費や光熱費の上昇により、お店としても支援が難しくなってきています。 -
働き方改革による制限
→ 個人の作品制作とはいえ、企業として過度な負担を避けようとする動きもあります。
こうした現状もあって、今年から西日本洋菓子コンテストは「会員のみの出展」に加え、
個人でも参加費さえ支払えば出場できるようになりました。
間口が広がったのはとても良いことだと思います。
「コンテストに出るかどうか」は自由です。
でも、出ることによって見えてくる世界、自分と向き合う時間、成長の実感。
そういった経験が、いつか必ず「人生の財産」になると信じています。
今年も来年も僕自身も挑戦の年にしていきたいと思います。
応援してくださった皆さま、
本当にありがとうございました!