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このパティシエという職業は、果たしてブラック企業なのか?

 

昨年、某有名菓子店では労働時間が超過していて、数度、労働局から指摘、改善の指示が出ていたにも関わらず、

改善されていないということで、ニュースにもなり、大きな問題になりましたが・・・・。

あれを見た人たちはどういう風な思いで見ていたのかな。

 

それは、一般の人の立場、お店をやられている人、そして雇われている人、

さまざまな視点があるので、何が正解か不正解はないのかもしれませんが、

 

僕自身の想いとしては 

 

果たして、長く働くことがブラックなのか?給料が少ないことがブラックなのか?

ということだ

 

 

表面上の話だけで言えば

それはたくさんの給料を与もらって

短い時間で働くに越したことはないと思う。

 

実際

今回指摘された会社は

お店を運営する側、僕たちから見ていても、利益は相当出ていると思うし

そういう環境にすることは簡単にできるだろうと思う

 

それをする、しないはオーナーの

考え方、価値観、人生観によることのなので

様々なケースがありますが

 

それよりも

そういう現場で働いていない人

そしてその職場で働いていてブラックだ!どうだ!

と言っている人に疑問を感じるのです。

 

 

働いている人は

もちろん、面接時、そして面接する前から

そういう労働条件、環境を理解して働こうとしているはず

 

特に有名店にいこうとすれば、するほど

労働環境はつらいものになると思う

 

 

その人はなぜ有名店にいったのか?

ということだ

 

 

自分の肩書のため

名誉のため

技術、知識をつけたい

 

というのが

ほとんどの理由だと思う

 

 

間違いなく

給料が欲しい、短い勤務時間、休みが欲しいと言って

その環境に飛び込む人がいないと思う

 

簡単に言えば

働くことによるメリットがあるから

そういうところで働こうとするわけだ

 

それは

有名店だけではなく

多くの洋菓子屋で働こうとするものが

思うことだと思う

 

つまりは

給料は少ないかもしれない

休みは少ないかもしれない

 

だが

技術をつけたい

学びたいという想いが強いということ

 

ということは

働くときは

志があり、メリットを感じて

働きに来たわけだと思います

 

 

そしてこの仕事は技術職になるわけです

 

店側もオーナーも

良いものを提供しようと

創意工夫をもってお店を運営しているわけです

 

そういった創意工夫でお客様を感動させようとしているわけです

 

お店を運営するモチベーションが

働く子の

癒しを提供しているわけではないということ

 

自分の自己実現を形にしているのです

 

ここで雇う側は

労働者の人生を守れという言葉は

ひとまず、横に置いておくことにします

 

 

新入社員にしろ、何年もたったパティシエでも

残念ながら技術の差はあり

成長も人それぞれである

 

 

たとえば

 

8時間で終わるものが

技術が未熟で

16時間かかることもあります

 

 

それを

8時間に終わろうそうとするならば

 

①誰かが手伝う

②仕事の量を減らす

しかないわけなのだが

 

8時間で作るものが

16時間かかろうが

 

売値は同じなわけで

 

それを

人が手伝うのか?

製造量を減らすのか?

 

どちらにしろ

①経費が掛かり、利益が減る

②売り上げが減り、利益が減る

というわけで

 

誰が

その利益を補填するのだ?ということ

 

 

こういう話をすると

オーナーや会社側が創意工夫して

 

誰もができる仕事

マニュアル化

簡単にできること

仕組化

 

とかいう話をするが

それも横に置いておくことにしよう

 

なぜならば

このお店はオーナーの夢だからだ

 

こういうケーキを作りたい

こういうケーキで人を喜ばしたいと思って

このお店を築き上げてきたから

 

それを

簡単なケーキ

誰もができるように

マニュアル化・・・・

 

受け入れたくないとかではなく

 

やりたくないのだ

 

そういう店をやりたくないんです

 

 

なぜ高いお金を払って

お店を作ったのか

 

とりあえず

売れる店出来たらええわ

と思ってる人は少ない

 

やっぱり

自分の想い、情熱があるわけです

 

言い換えば

オーナーもそんな想いのないケーキを作って

お金儲けをしたいわけではない

 

自分の美味しいと思うもの

美しいと思うもの

楽しいと思うことを

提供したいのです

 

 

そして働く人は

 

自分のお店に共感する人

自分のお店を好きでいてくれる人

自分のお店を応援してくれる人

 

が欲しいわけである

 

だから

この店で技術をつける人

頑張れる人を雇うわけで

 

その人の生活がどうのこうのというのは

二の次になってしまうのです

 

 

先ほどの仕事量の話も

 

手伝ってしまっては

仕事の量を減らしてしまっては

 

習うほうからしたら

習えなくなるし

学べなくなるということ

 

機会を損失するのです

 

どうしたら

綺麗に作るのか?

早く作れるのか?

美味しく作れるのか?

 

教えてもらうことは、もちろんかもしれないけど

自分で考えない限り

自分の力にならない

 

自分で考えるから

自分で体験するから

自分に身となり、腑に落ちるわけだ

 

 

そして自分で気づくことができ

自分で創意工夫をして

創造することができるのです

 

 

この時代

調べれば、なんでも出てくると思う

 

しかし

体験で得られるもの

そういった物は

コピペできないんです

 

これは

このお菓子屋さんだけではなく

 

美容室も

パン屋も

寿司屋さんも

割烹料理も

そして病院の先生

 

それどころか

すべての職業そうだと思います

 

今やっていることを

労働の時間なのか?

学びの時間なのか?

 

とくに若い時に

スポンジのようにいろんなことを吸収できる時期に

ほんとうに大切なことを

見失ってしまったら

 

過ぎた時間は取り戻せない

 

これは嫌なところで働けということではない

 

 

働いている環境が何か違うと思ったら

辞めることも肝心だということ

 

 

文句言って

愚痴言って

反抗してまでいる必要はないんです

 

 

何故なら

あなたの店じゃないし

あなたが合わなかっただけ

 

 

自分の想いが弱かったとか

負けたとかそんなんじゃなく

 

自分の初めの想いが

何か掛け違っていただけ

 

そこまで

お菓子作りの情熱がなかったのだ

そこまでしてその仕事をしたいわけではなかったのだ

 

夢中になれることじゃなかったのです

 

 

自分が本当はどんな人生を過ごしたいのか?

どんなところで働きたいのか?

ということに気づく時が来たということです

 

ブラックだ

この会社はおかしいという前に

 

自分はどのような人生を歩みたかったのか?

自分はどのようなことが好きなのか?

自分は何に夢中になれるのか?

考えてみよう

 

それだけでも

自分の人生が有意義に過ごせるはずだ

 

 

嫌な環境を変えることよりも

自分が理想とする場所を見つけるほうが容易い

 

決して

自分の能力が低いわけでもなく

負けたわけでもなく

弱かったのではなく

 

自分にその環境が合わなかっただけだ

 

 

仕事を労働だ!と思っている限り

愚痴は出てくるでしょう

 

 

次回は

仕事は自己実現の場

について

書こうかと思います